今回は久々ですが、書評の3回目になります。
前回の「小さな会社が生き残る」と同じように中小企業様を支援している方の著書になります。
静岡県富士市で中小企業様を支援している富士市産業支援センターのセンター長である小宮宗昭さんの経験をまとめた本で、私個人的にも大変役に立ったのでご紹介させて頂きます。
富士市産業支援センターのウェブサイトは以下にになります。また同様の支援センターが全国にありますのでそちらもご参考にされてください。
タイトル 御社の「売り」を見つけなさい
出版社 ダイヤモンド社
著者 小出宗昭
価格(税別) 1500円
中小企業経営者 ☆☆☆ ☆☆
中企業診断士勉強者 ☆☆☆
<内容>
第1章 御社にも「オンリーワン」が必ずある
・自社の光る部分が見つからない場合は、まず他社の光る部分を探す訓練をする。その後自社を客観的に見てみる。自分が客だったらと言うお客様目線を忘れずに。
・成功する人や組織にある3つの共通点:①オンリーワンであること
②継続する情熱がある
③行動力がある。
・自社の光る部分が見つからない場合以下を考える。
①通常業務以外で依頼された仕事、これまで依頼された仕事で変わった仕事、ユニークな仕事はなかったか?
②年票を書いてみる
③個人の趣味を繋げてみる
④弱みを強みと考える
⑤地域オンリーワンでもよい
・同じ状況で上手くいっている他社や他業種を調べてみる。
・最初の時点で何故その仕事がやりたくなったのかを確認する。
第2章 「オンリーワン」の活かし方
・自社の売りが見つかったらターゲットを明確にする。
ターゲットをできるだけ明確にして絞り込んだ方が上手くいく。商品やサービスが利用されるシーンを想像してみる。それにより、価格競争から逃れる。
・売り上げを上げつ方法:①販路開拓、②新分野進出、③新商品・サービスの開拓
コンセプトが一発でわかるネーミング
・売れるかどうかの裏付けを必ず取る
競合が少ない事、全くゼロではないことを確認する(似たような別の成功事例を探す)
⇒日経テレコン21(有料ですが、無料で使える図書館もあるので地元の図書館を調べてみて下さい)
第3章 自分だけでやらなくていい
・売り上げを上げるための3つの知恵
①セールスポイントを活かせる知恵
②ターゲットを絞る知恵
③コラボレーション(連携)する知恵
・人脈をつくる心がけ
①どんな人との出会いも大事にする
②一度のチャンスを逃さない
③この人は!という直感が働いた人物とは、とことん付き合い、信頼関係を作る
第4章 お金を掛けずにPRする方法
・ニュースになる3つの構成要素
①ニュース性・話題性のあるもの
②社会性のあるもの
③共感性のあるもの
・ブログを書く時、新聞等で掲載されている「読者からの相談コーナー」の内容を参考にしてみる
第5章 ひらめきを生むトレーニング法
・ビジネスセンスの高い人の共通点:情報に対するアンテナや感度が高く、圧倒的な情報量を持っている。
・情報収集⇒調査・分析⇒知識⇒知恵(イノベーション)という思考サイクルを習慣つける。
コンビニで新商品を見つけて、どのくらい売れるかなどの動向をシミュレーションして、企業サイトを見て答え合わせをしてみる。
・多種多様な業種の沢山の成功事例からその本質をつかみ、それをパターン化したものを頭の中に入れてやっていく。
いかに沢山の情報、ビジネス上の様々なヒット事例や脚光を浴びた話題が頭の中に詰め込まれていて、それをフレキシブルに引き出し、活用する。
<感想>
6000社を救った中小企業支援のカリスマ、f-Bizセンター長、小出宗昭さんの書籍です。
企業支援は最終的には利益を増やすことを支援することですが、売上を増やすか、費用を削減するかのどちらかになります。
小出さんは売り上げ拡大によって支援をする方で、私の目指す方向性でもあり、売上拡大をしたい企業様にはぴったりの一冊と思います。
