今回はマーケティングの世界では定番の書籍のご紹介です。
タイトル 問題解決プロフェッショナル(新版)
出版社 ダイヤモンド社
著者 齋藤嘉則
価格(税別)2,330円
中小企業経営者 ☆☆☆
中小企業診断士勉強者 ☆☆☆☆
<内容>
問題解決にあたって重要な基本的思考が「ゼロベース思考」と「仮説思考」である。
ゼロベース思考とはこれまでの経験値型思考(今までの自分の経験や習慣の中でしか物事を考えない)とはことなり、既成の枠を取り払ってゼロベースで考えることである。
仮説思考は、これまでの状況説明型思考(自分の結論を持たず延々と状況や事実の説明に始終するだけ)とは異なり、常にその時点での結論をもってアクションを起こすことである。
ゼロベース思考のポイントは、自分の狭い枠の中で否定に走らない、顧客にとっての価値を考えるである。
仮説思考は、限られた時間、限られた情報しかなくとも、必ずその時点での結論を持ち、実行に移すという事である。
ポイントはアクションに結び付く結論を常に持つ(結論の仮説)、結論に導く背後の理由やメカニズムを考える(理由の仮説)、ベストを考えるよりベターを実行する(スピートを重視)である。
この2つの思考方法を実行するための基本的な技術が、MECEとロジックツリーである。
MECEとはMutually Excluvie Collectionally Exhaustiveの略で、何かを分類する時に、重複することなく、全体集合として漏れがないようにするという事である。
MECEを実行するためにフレームワークを使うことが役に立つ。例:3C+1C、マーケティングの4P、BCGの事業ポートフォリオ
ロジックツリーとは問題の原因を深堀したり解決策を具体化するために、主題課題をMECEの考え方に基づいてツリー上に分解・整理する技術である。
良く使われるロジックツリーとしては、原因を追求するためにWhy?と自問自答する方法と、解決策を追求するためにHow?と聞き続ける方法がある。
上記の2つの思考方法と2つの技術を使ってビジネス上の問題を分析し、具体的解決策を立案するための問題解決法がソリューション・システムである。
そのプロセスは次の3つになる。①課題の設定、②解決策の仮説、③解決策の検証・評価
<感想>
MICEやロジックツリー本の定番という事で読んでみました。
中小企業診断士を受験する人は必要な理論ですので、これまでMECEやロジックツリーの本を読んだことがなければお勧めです。